小手先のテクニックだけの営業はマジで無駄だから今すぐ止めよう
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コロナかつ冬期のためツアーもほとんどなく、在宅ワークの日々だからか電話を取る余裕が出てきています。
ただほとんどの電話が不必要なものばかりで、今回はその件で思ったことを書いていこうと思います。
結論から言うと、顧客の現状やニーズも考えない無鉄砲な営業はお金も時間も無駄なので今すぐに止めるべきですよ、ということです。
人の弱みに付け込むな
コロナ禍において大きな打撃を受けているのは、飲食や観光業界であることは疑いの余地がありませんよね。逆にIT業界はむしろ上り調子と聞きます。
特にネット広告やサイト制作会社などは、そういったコロナの影響の大きい小規模店舗などに必死に営業を持ちかけているようです。
僕もここ数ヶ月で何件もかかってきました。「SEOを重視したウェブサイトを作って売上げアップを狙いませんか?」とかそういう類いのものですね。
自分も渦中の人間ですので、「まあこの人達からすれば格好のカモなんだろうな」と反射的に思ってしまうわけですよ笑
僕もネット広告やSEOなどについては少しかじっているので、そういったお話は不必要ですぐにお断りしています。ただ別の会社からも似たような話をされ、その回数が重なると気が滅入ってしまうわけです。
そうして「ああやっぱり個人商店は今大変な状況で、しょーもないネット関連企業はその弱みに付け込もうとしているんだな」と俯瞰的に考えるに至るのです。
もちろんこんな営業に「騙されてしまう」方がいるのも事実のようですが、なんて浅ましいビジネスなのかと呆れてしまいます。
顧客ごとにカスタマイズされているのか
ここで百歩譲ってそういった営業が悪いものではないとしましょう。実際、飲食店など小規模店舗は売上が激減しており死活問題です。
確かに困っている人を助けようとする、というのはサービスとして当然のことでしょう。病気の人が病院で治してもらうのと一緒です。
ただ病院ではお医者さんが患者さんの状態をチェックし、処方箋というものを出すことによって、その人の現状に即した適切な薬を与えてくれます。
一見病院をビジネスとして考えるのは難しいですが、「医療」というサービスの一つとして捉えてみると、とても「顧客目線」であることが分かります。
先ほどの営業電話に話を戻します。こちらはどうでしょうか。
その全てではないにしても、少なくとも僕の受け取った営業は顧客目線ではありませんでした。とにかく下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる戦略で、通り一遍な内容でした。
「ああこの人はこの全く同じ話を100人/日くらいにしているんだろうなあ」と感じてしまうほどでした。
困っている人を助けようとするという点でサービスとして成り立つのかもしれませんが、それが顧客目線に立ちそれぞれに対してカスタマイズされていないなら、無駄な営業・サービスとなってしまいます。
売上や商品の魅力よりも大切なこと
逆にサービス提供側の視点に立って考えてみると、色々な思惑があるのかもしれません。
「今日一件でも契約を取らないとノルマが達成できない」なんてことや、「なんでこんな魅力的なサービスなのに誰も買おうとしないんだ」なんてことがありそうですね。
ただ提供者側がこの思考をしてしまったその時点で、全ての営業やサービスは「押し売り」になってしまうのです。どんなに素晴らしい機能や魅力を持っていたとしてもです。
商売というのはお店とお客さん、そして双方向のコミュニケーションがあってこそ成り立ちます。
先ほどの病院の例で考えたように、患者さんは「病気を治したい」という思いのもと病院を訪れ、お医者さんに病状をつぶさに説明します。
逆にお医者さんは専門的見地から病気の原因を特定するために、患者さんの食習慣を含めた生活スタイルなどのヒアリングをします。
患者さんからすれば早く病気を治したいわけですから、たとえカップラーメンの毎日であったとしても洗いざらいお医者さんに話すことでしょう。
そうしてその結果、患者さんに合った薬が処方され、またお医者さんは生活習慣など患者さんのすべき改善行動などについても教えてくれるわけです。
ここにお店とお客さん、そして双方向のコミュニケーションがありますよね。病気が治った暁にはお医者さんも患者さんもお互いにハッピーになれます。
何を売りたいのかではなく誰に売りたいのか
ここでは例として医療サービスを挙げましたが、ネット広告やサイト制作など一般的なビジネスにおいても同じことが言えます。
どんなに魅力的なサービスを持っていたとしても、それが万人にウケるわけではありません。だから押し売りをしてはいけないのです。
逆に並なサービスであっても、売り方や伝え方など顧客とのコミュニケーション次第でウケは大きく変わってくるはずです。
もちろん商品自体が微妙なものでは元も子もないです。ただ最低限の質が担保されている商品なら、誰にどう届けたいのかを考えることの方が重要でしょう。
ネットのネの字も知らない個人店舗の方に、SEOがどうのこうのと自社のサービスがいかにすごいかを説明しても彼らにとっては理解のしようがありませんよね。
そういう意味でも商品の魅力をただ押し売りするのではなく、相手のニーズや現状課題を汲み取るようなコミュニケーションを取ることが大切なのです。
その上で「ではうちに、うちの商品で何ができるのだろうか」と可能性を模索した上で、適切なアプローチとサービスを考えるほうが有意義でしょう。
もしかしたら顧客の課題次第では元々売ろうとしていたサービスとは違うものが売れるかもしれませんしね。
ですから売りたい商品を考えるのではなく、どういう人であれば買ってくれるか、そしてその先の双方向のコミュニケーションを重視すべきなのです。
おわりに
今回は営業電話から大きく話を展開してきましたが、これはもちろん営業だけに限った話ではなく、どんなビジネスを構築するか、など起業するときにも重要な視点です。
流行のテクノロジーに目を光らせることも大切ですが、それを押し売りしていくだけのスタイルではあまり良い結果は生まれないでしょう。
たとえ平凡に見えても、誰かの、世の中の課題を解決するサービスの方がよっぽど価値があると思います。
それでは最後にもう一度。顧客の現状やニーズも考えない、小手先のテクニックだけの営業はお金も時間も無駄なので今すぐに止めましょう。