幸せな金持ちになるために『ユダヤ人大富豪の教え』レビュー
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人生においてお金よりも大切なものって何でしょうか。
その答えは人によって違うでしょう。愛、自由、名声、家族。
「お金持ちになりたい」と意気込んで自分のビジネスを始める人も世の中にはいます。
お金と幸せ。お金があれば幸せなのか、幸せになればお金も増えるのか。
これらの哲学的な質問に明確な答えはありませんが、その答えのヒントを与えられる本を紹介したいと思います。
本田健氏の『ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣』です。
“幸せな金持ちになるため"とタイトルにはありますが、より本質的な内容が詰まっており、「幸せ」についてより深く考えられるようになるでしょう。
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幸せの定義を模索しているあなた
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お金持ちになりたいあなた
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一歩踏み出す勇気を手に入れたいあなた
書籍概要
タイトルもそうですが、サブタイトル「幸せな金持ちになる17の秘訣」から引き込む何かを感じましたし、実際に引き込まれました。
もちろん実用書ではあるのですが、構成は対話形式になっており、著者の本田氏が20歳の頃に経験したことを下に書かれています。
その経験こそがユダヤ人大富豪であるゲラー氏との出会いであり対話です。
20歳と若くして渡米し、各地で日本文化と平和に関する講演を行っていたこと自体、脱帽だなと感じましたが、ゲラー氏の教えがその後の人生に多大な影響を与えたとありました。
個人的に、対話形式の本は読みやすく好きですし、楽しめました。
途中難しい箇所もありましたが、総ページ数は237ページで、3時間で読み終えました。
著者プロフィール
作家。神戸生まれ。経営コンサルタント、投資家を経て、29歳で育児セミリタイヤ生活に入る。4年の育児生活中に作家になるビジョンを得て、執筆活動をスタートする。「お金と幸せ」「ライフワーク」「ワクワクする生き方」をテーマにした1000人規模の講演会、セミナーを全国で開催。そのユーモアあふれるセミナーには、世界中から受講生が駆けつけている。大人気のインターネットラジオ「本田健の人生相談~Dear Ken~」は4000万ダウンロードを記録。世界的なベストセラー作家とジョイントセミナーを企画、八ヶ岳で研修センターを運営するなど、自分がワクワクすることを常に追いかけている。
2014年からは、世界を舞台に講演、英語での本の執筆をスタートさせている。
著書は、『ユダヤ人大富豪の教え』『20代にしておきたい17のこと』(大和書房)、『大富豪からの手紙』(ダイヤモンド社)、『きっと、よくなる!』(サンマーク出版)、『大好きなことをやって生きよう!』(フォレスト出版)など140冊以上、累計発行部数は700万部を突破している。
2019年6月にはアメリカの出版社Simon & Schuster社から、初の英語での書き下ろしの著作「happy money」をアメリカ・イギリス・オーストラリアで同時刊行。また同作はヨーロッパ、アジア、中南米など、世界25カ国以上の国で発売されることが決まっている。
目次
プロローグ:衝撃的な出会いと最初の試練
第1の秘訣:社会の成り立ちを知る
第2の秘訣:自分を知り、大好きなことをやる
第3の秘訣:ものや人を見る目を養い、直感力を高める
第4の秘訣:思考と感情の力を知る
第5の秘訣:セールスの達人になる
第6の秘訣:スピーチの天才になる
第7の秘訣:人脈を使いこなす
第8の秘訣:お金の法則を学ぶ
第9の秘訣:自分のビジネスをもつ
第10の秘訣:アラジンの魔法のランプの使い方をマスターする
第11の秘訣:多くの人に気持ちよく助けてもらう
第12の秘訣:パートナーシップの力を知る
第13の秘訣:ミリオネア・メンタリティを身につける
第14の秘訣:勇気を持って決断し、積極的に行動すること
第15の秘訣:失敗とうまくつき合う
第16の秘訣:夢を見ること
第17の秘訣:人生がもたらす、すべてを受け取る
エピローグ:最後の試練 – ビジョン・クエスト
印象に残った内容
自営業も不自由人
「人や組織に縛られない自由な生き方をしたい」と思い立って、起業する人は多いですよね。僕もそう思って会社員を辞めました。
ただ自営業や社長も「不自由」になりうる危険性をもつ、というかほとんどがそうなるとありました。
自営業(個人事業主)を例に取ると、企画から営業、経理など全てを一人で行う必要があるため、クレーム処理などに追われると途端に受注を受けられなくなり売上の増加がストップします。
日々の業務に追われるという意味では会社員と何ら変わりないように見えますよね。
個人的には全ての意思決定を自分でできることにメリットを感じるため、その後の結果はあまり気にならないかと思いますが、忙殺されないように日々気をつけます。
会社員の報われない努力
過去の自分、現在の自分に当てはまるわけではありませんが、この点は刺さりました。
会社員が、盲目的に資格取得に向けた努力をすることや仕事へ打ち込むことは無駄とありました。
確かに考えてみれば、その頑張りは何のためにしているのか、それを誰が評価するのかというと、勤め先である企業ですよね。
もちろん自分の将来に向けた準備や目標達成に向けたプロセスの一つであればよいと思います。「自分」のためですから。
ただ、周りを見てとか上司に言われたからとかで「何かしないといけない」と思って努力することは、自分を犠牲にしているとしか言えません。
自分はすでに会社員ではないので、全ての努力は自分のためと考えていますが、多くの日本人が錯覚を起こしているだろう、と思うので鳥肌が立ちました…
まとめ
卑しい本心を隠しているつもりはさらさらなくて、ただ自分は「金持ちになりたい」とは思っていません。
ですので、正直この本に書いてある内容全てが腑に落ちた気はしていません。
あくまで「自分は自分の人生を生きたい」と思っています。
ただそれを実現するためにまだまだ足りていない部分があることも自覚しています。
それは能力的な面もそうですし、情熱も欠けている気がします。そもそも「何を成し遂げるのか」「自分のやりたいこと」といったものは明確ではありません。
それを考える上では本書は非常に役立つと思いましたし、会社員として生きる道を若くして辞めた自分はまだ救いようがあると感じられました。
一歩踏み出せず悶々としている方がこの記事を読んだのであれば、ぜひ『ユダヤ人大富豪の教え』を一読することをオススメします。