『まんがで身につく孫子の兵法』を読んでみた レビューと評価まとめ

08/22/2017起業

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以前ちょろっとうめぶろに出演させた『まんがで身につく孫子の兵法』

全部読み切ったのでその書評を書いていきたいと思います!

総評:4.0/5.0

総評は4.0点としました。結論から先に言うタイプ。以下にその理由を諸々書いていきますね。

簡潔に言うと、孫子の兵法の考え方を知れたしなによりイラストがかぁいい点が気に入りました。

あとサクセスストーリーって素敵ですね笑

あらすじ:地方のお米屋さんと孫子の兵法

主人公は米倉 舞(27)。「米」と「舞」をかけているとしか思えない点は置いておいて。

東京のブラック企業に勤めていたけれど、失敗が続き退職。心を休めるためにも地元へUターン。

そして実家で食べた米があまりにおいしすぎて、地元の米屋さん(オクダ食糧)に就職。素敵な原体験。僕も一度こういう気持ちになってみたいものです。

オクダ食糧で色々な仕事をしていく中で、ある日得意先のスーパーが倒産。畳み掛けるようにして、お米の大企業(適切な言葉が思い浮かばずすみません笑)がその地域へ新規参入。

そんなピンチの中で舞が出会うのが、孫子の兵法。孫子の兵法を学び理解し、実践で活かしながらその大企業に立ち向かって行くストーリー。

と、まあこんな感じですね。登場人物がそれぞれ良い味出してます。

実際に全部読むのにかかった時間は2時間弱というところでしょうかね。スラスラいけます。

構成:漫画と解説ページの2本立て

ストーリーが進んで行く中で様々な困難や問題が生じます。

その解決策のアイデア一つ一つに孫子の兵法が用いられるわけです。

ストーリーの所々で出てきた孫子の兵法(アドバイス)が巻末の解説ページで詳細に説明がなされます。

生死のかかる「戦」の戦略としての孫子の兵法を、現代のビジネスという名の「戦」においてどのように活用できるかという視点でしっかりと解説してくれます。

例えば、呉越同舟で有名なこちらの一節。

呉人と越人の相い悪(にく)むも、其の舟を同じうして済(わた)り、風に遇(あ)うに当たりては、相い救うこと左右の手の如し。

訳:呉の人と越の人は互いに憎み合う間柄だが、同じ舟に乗って河を渡ろうとして、嵐に遭遇したとすると、まるで左右の手のように連携して助け合う。

引用:『まんがで身につく孫子の兵法』P.93

一節ごとに「解説は◯ページへ」と書かれ、その解説ページで詳細説明を確認できます。

この呉越同舟に関しては、危機的状態に陥れば(陥れれば)日頃なかなか協力し合わない者同士が同じ目標に向かって協働していく、というように書かれていました。

この漫画と解説ページの割合はページ数でいうと9:1くらい。

僕は節ごとに解説を読みながら進めましたが、漫画をさらーっと全部読んでから解説ページを読むことをオススメします。

(解説ページに重大なネタバレがあったので←これが1.0点マイナスの理由だったりする)

『まんがで身につく孫子の兵法』がオススメな人

実際漫画が大半を占めているので、内容が薄いことは言うまでもありません。

ただ、僕自身孫子の兵法をちょっとかじってみたいな〜くらいに思って買ったのでそこまで気にしていません。

「孫子の兵法ってこういう考え方なのね」「現代のビジネスでも確かに応用できるね」と感じられたので割と満足。

孫子の兵法を勉強したい方には物足りなく感じられてしまうでしょう。

この本がオススメなのは、以下のような方でしょう。

こんな人にオススメしたい

  • 孫子の兵法を知りたいけど、本でガッツリというのはちょっと…という人
  • 学生または社会人経験が浅い人
  • 起業とかしてみたいけど右も左も何も分からない人
  • とりあえずサクセスストーリーが好きな人

 

最も気に入った一節

最後に『まんがで身につく孫子の兵法』に出てきたものの中で僕が最も気に入っている一節を紹介します。

本編では一番最初に出てくるものです。

智者の慮(おもんぱか)りは、必ず利害を雑(まじ)う。利に雑うれば、而(すなわ)ち務(つとめ)は信(まこと)なる可(べ)し。害に雑うれば、而ち患(うれ)いは解く可し。(九変編)

これは以下のような解釈になります。

物事には必ず表と裏、プラスとマイナス、利と害がありどちらか一方だけが起きるわけではない。良いことがあってもそれは悪いことであるかもしれないし、その逆も然り。一喜一憂するのではなく、チャンスはピンチに、ピンチはチャンスになりうると常に考えておくべきである。

これを読んだ時じーんとくるものがありました。

似たようなことを小さい頃から考えることがあって。

「今日はテストで悪い結果だったけど、きっと良いこともあるだろう!」

「こんなに良いものもらっちゃって、なんか今日は良からぬことも起こりそうだな〜」

まあこの一節とはちょっと違いますかね。

でも一喜一憂せずに良いことがあっても用心する、悪いことがあっても希望を持つという点では同じです。

戦争やビジネスではこの辺りが本当に重要なんだと思います。

卑近な例ですが、蜂に刺されると言う経験は誰にとってもマイナスですね。

でも僕の場合その経験をしたことでこの記事を書けるだけの情報量を得られたし、何より次刺されても最適な対処が出来るようになりました。

なのでチャンスはピンチに、ピンチはチャンスにという感覚は常に持っておきたいと思います。

物事は考え方次第\(^o^)/

『まんがで身につく孫子の兵法』が気になった方はぜひ読んでみてくださいね〜。